TOP » ロシアワールドカップ出場を逃した理由

ロシアワールドカップ オランダ代表とイタリア代表が出場を逃した理由

2018年ロシアワールドカップの出場国の中に、優勝経験のあるオランダ代表とイタリア代表が無いことに驚かれた人も多いですよね。往年のサッカーファンからすれば信じられないことですが、本戦粋を決めるためのヨーロッパ予選で勝ち点を積み上げることが出来ず敗退してしまったことが原因です。

なぜオランダ代表とイタリア代表は予選敗退したのか、その背景にあるのが両国とも共通するのがクラブチームの問題による世代交代の失敗です。

クラブチームの1年はリーグやトーナメントで好成績を収めることで、地元だけでなく他国への認知度を高めます。その認知度を担保に、地元企業だけでなく各国の企業のスポンサーを獲得して得た資金を元に経営をするものです。スポンサーの獲得には常に好成績を収めることが大前提なので、クラブチームは地元の選手だけでなくスポンサー獲得のために有力な他国の選手も入れなければならないです。

当然ながらチーム内の競争が激化するのですが、この地点で代表で活躍できるほどに才能はあるが実力が育っていない若手は競争に負けてしまいます。その状態になると若手選手の多くは、次の行動として自国の他チームもしくは他国のチームへの移籍を行ないます。しかしここで厄介なのが、これまでのサッカーの歴史で作り上げたイタリアは守備専門そしてオランダは攻撃専門という印象が付きまとったことです。両国の敗退の理由は真逆で、イタリアは失点こそ少ないものの得点が少なく逆にオランダは攻撃で点が取れても失点が多かったことです。

クラブチームは足りないピースを埋めて強化したいので、イタリアの場合は守備の選手を中心に獲得し逆にオランダの場合は攻撃の選手を中心に獲得します。そのためイタリアの攻撃の選手は試合に出られず伸び悩み、逆にオランダの場合は守備の選手が伸び悩むので若手育成の悪循環にはまってしまったのです。

これらの要因が運悪くロシアワールドカップ予選で顕著に現れてしまったことが、イタリア代表とオランダ代表が弱くなった理由であり予選敗退の理由に直結します。

サッカースタジアム